皆さん、確定申告はお済になりましたか?
この時期になると「世帯年収」はいくらだろう?とか気になりませんか?
僕(というか、僕みたいな仕事をしている人)は数字がとても気になります。
ということで、今回は世帯年収と支出について見てみたいと思います。
世帯収入について
世帯収入を調べるとき、「国勢調査(総務省統計局)」や「住宅・土地統計調査(総務省統計局)」という統計データをみます。
私が住んでいるさいたま市の世帯年収は約571万円です。では埼玉県の他の都市(川口市・川越市・越谷市・所沢市、県内で人口が多い5都市)と比較してみましょう。
人口(人) | 世帯数(世帯) | 世帯年収(万円) | |
さいたま市 | 1,340,329 | 602,079 | 571 |
川口市 | 591,735 | 272,308 | 513 |
川越市 | 354,843 | 157,583 | 508 |
越谷市 | 340,512 | 145,663 | 520 |
所沢市 | 342,231 | 156,540 | 516 |
世帯年収は平成27年国勢調査と平成30年住宅・土地統計調査をもとに作成。
さいたま市の世帯年収は他4市よりも多いのがわかります。
単身世帯の支出について
では次に「支出」についてみてみましょう。これは「家計調査(総務省統計局)」で調べることができます。世帯年収同様、川口市・川越市・越谷市・所沢市と比較してみましょう。
まずは「単身世帯」の支出金額です。
(単位:千円) | 食費 | 光熱費 | 住居費 | 医療費 | 被服費 | 交通・ 通信費 | 趣味・ 娯楽費 | その他 | 支出額 |
さいたま市 | 593 | 148 | 207 | 116 | 94 | 258 | 310 | 450 | 2,176 |
川口市 | 519 | 130 | 182 | 101 | 82 | 226 | 271 | 394 | 1,905 |
川越市 | 493 | 124 | 172 | 63 | 78 | 215 | 257 | 374 | 1,809 |
越谷市 | 506 | 127 | 177 | 99 | 80 | 220 | 264 | 384 | 1,857 |
所沢市 | 528 | 132 | 185 | 103 | 83 | 230 | 276 | 401 | 1,938 |
支出額が最も多いのはさいたま市で年間約218万円となっています。他市と比較すると、どの項目も支出額が高くなっているのがわかります。最も支出が多いのは「食費(約60万円、月換算だと5万円)」となっています。
この数字だけをみると、「さいたま市で生活するにはお金がかかるなぁ」ということになるでしょうか。
ではこれを「支出額に占める各項目の割合」でみてみましょう。
(%) | 食費 | 光熱費 | 住居費 | 医療費 | 被服費 | 交通・ 通信費 | 趣味・ 娯楽費 | その他 |
さいたま市 | 27.3 | 6.8 | 9.5 | 5.3 | 4.3 | 11.9 | 14.2 | 20.7 |
川口市 | 27.2 | 6.8 | 9.6 | 5.3 | 4.3 | 11.9 | 14.2 | 20.7 |
川越市 | 27.3 | 6.9 | 9.5 | 5.3 | 4.3 | 11.9 | 14.2 | 20.7 |
越谷市 | 27.2 | 6.8 | 9.5 | 5.3 | 4.3 | 11.8 | 14.2 | 20.7 |
所沢市 | 27.2 | 6.8 | 9.5 | 5.3 | 4.3 | 11.9 | 14.2 | 20.7 |
割合でみると、さいたま市と他の都市で大きな違いがないことがわかります。つまり、この5都市に住む単身世帯については、支出の内容に大きな差がない、ということになります。
実は、東京都の世田谷区・練馬区・大田区・足立区・八王子市の統計データをみても、「支出額に占める各項目の割合」は同じような数値になっています。
ということで、今度は埼玉県と東京都を比較してみましょう。
(%) | 食費 | 光熱費 | 住居費 | 医療費 | 被服費 | 交通・ 通信費 | 趣味・ 娯楽費 | その他 |
埼玉県 | 27.3 | 6.8 | 9.5 | 5.3 | 4.3 | 11.9 | 14.2 | 20.7 |
東京都 | 27.8 | 6.0 | 17.1 | 4.8 | 4.2 | 9.5 | 13.2 | 17.5 |
埼玉県は住居費が安い
埼玉県と東京都を比較すると、大きく違うのは住居費の割合です。埼玉県は約10%なのに対し、東京都は17%となっています。つまり、東京都民は埼玉県民よりも住居費にお金をかけている、ということがわかります。他に東京都の数値が埼玉県よりも高いのは「食費」です。
このことから、仮に埼玉県から東京都に引越をする場合、食費と住居費の費用はこれまで以上に掛かるので、その他の項目の支出を減らさないといけない、つまり、ライフスタイルを少し変えないといけない、いうことになります(今までと同じ感覚でお金を使っていると生活が苦しくなる、ということです)。
次回は「二人以上の世帯」の支出について見たいと思います。