さいたま市の合計特殊出生率と転入超過、そして住宅供給の関係

こんにちは、赤松ひろかずです。3月に突入しましたね。
前回投稿してから、私が企画したイベントが2週連続であったため、ほとんど福島県広野町にいました。さすがに投稿する余裕がありませんでした。
お陰様でイベントは無事に終わりました。特に「ひろのアートキャンプ」は人口5千人弱の町に約5百人集まりました。地元の報道にも取り上げてもらいました。

断熱DIYイベント
ひろのアートキャンプ~恐竜アート大作戦~

出生数の話

先日報道されましたが、厚生労働省が発表した人口動態統計(概数)によると、2022年に生まれた赤ちゃんの数(出生数)は79万9728人で、1899年の統計開始以来、初めて80万人を下回りました。6月に確定値が発表されるのですが、確定値はこの数字よりも少なくなります。

もともと人口数の予測などを行っている「国立社会保障・人口問題研究所」は、確定値で80万人を割るのは2030年と推計していましたが、想定より8年も早いペースで少子化が進んでいることとなります。

都道府県別合計特殊出生率

「合計特殊出生率」という言葉をよく聞くと思います。合計特殊出生率は「15~49才までの女性の年齢別出生率を合計したもの」です。例えば「都市部」には進学や就職などの理由でこの年代の女性が多く集まります。だから都市部の出生率は低くなる傾向があります。逆に、進学先や就職先が少ない「地方部」はこの年代の女性が少なくなるため(都心部に出ていくため、)出生率が高くなる傾向があります。

2021年の合計特殊出生率をみると、全国平均は1.37、埼玉県は1.28となっています。全国で最も高いのは沖縄県(1.79)、最も低いのは東京都(1.12)となっています。

さいたま市はどうなのか?

さいたま市をみると、2020年は1.30ですが、2016年の1.38と比べると低くなっています。2020年にさいたま市で生まれた子供の数は10,006人で前年より100人減少しています。

ところが不思議なことに、さいたま市の人口増加数は全国1位(7,637人)となっています。ちなみに死亡数は11,219人で前年より16人増加しています。最も増えたのは緑区。マンションではなく戸建住宅の供給が増えたからです。

「出生数が減っており死亡数は増えている」のに人口が増加している?

おかしくありませんか?

このからくりは「転入超過(一定期間における転入者数が転出者数を上回っている状態)数」が全国1位(10,527人)だからなのです。特に0~14歳の転入超過数は7年連続で全国第1位(1,683人)なのです。(数字は全てさいたま市HPより)。

合計特殊出生率が低くなると出生数は減ります。人口増加のために転入者数を増やそうにも、新築の住宅供給は無限にはできません

やはりこの問題はさいたま市にとっても頭の痛い問題なのです。

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