厳しい大会運営を強いられているさいたま市ソフトボール協会の現状。少年野球なども状況は同じ。
私は30歳の半ばを過ぎてから、高砂小学校のPTAソフトボールチームに入り、毎週日曜日の午前中、ソフトボールを楽しんでいます。
さて、現在、さいたま市ソフトボール協会に登録しているチーム数は167、延べ参加人数は3,658人となっています。
これだけチーム数が多いと大会運営は非常に厳しいものがあります。
例えば令和5年度さいたま市春季大会の「一般男子1部」の場合、優勝すると全部で5試合できますが、初戦で敗退すると1試合しかできません。理想としては、参加16チームを4つのグループに分けて総当たりで試合を行い、各グループ1位が決勝トーナメントに進出して優勝を争う大会運営をしたいのですが、グラウンドの確保ができないため、予選・決勝という大会運営ができません。
残念ながら初戦で敗退したチームの参加者からは「高い参加料を払っているのに1試合しかできないのか」と厳しいお言葉を頂きますが、グラウンドの確保ができないため、現状は一発勝負形式をとらざるを得ないのです。
これはソフトボール協会に限った話ではなく、少年野球の関係者にも聞きますし、バレーボールやテニスなど他のスポーツ関係者からもよく聞く話です。
グランドが足りないから試合を増やせない!
今回は私が所属する(総務副委員長もやっています)さいたま市ソフトボール協会(以下「市ソ協」とします。)を例に状況を説明します。
現在、市ソ協は11カテゴリーを定めています。
総当たり戦を行っているのは「一般男子トップリーグ」「レディースの部」「小学男子の部」の3つ、残りは一発勝負方式としています。「一般男子トップリーグ」のメンバーは20代30代が中心なので、ほとんどの市ソ協会員は一発勝負方式のトーナメントにしか参加していないこととなります。なお、市ソ協主催の場合、試合時間は70分となっています。
一発勝負方式が多いのは、単にグランドの確保ができないためです。
市ソ協が利用している主な会場は「荒川総合運動公園」「西遊馬運動公園」「宝来運動公園」「北部工業記念公園」の4会場です。
利用時間は9時となっていますが、例えば荒川総合運動公園の場合は入口の鍵が空く時間が遅いため、実際に試合ができるのは9:30からとなっています。結局、一つの運動公園で試合ができるのは1日3試合か4試合になってしまいます。
さいたま市のグランド、これ以上土地を増やせないのなら、時間を増やせないか?
ここで突然ですが、2022年のさいたま市の日出・日没の時間を調べてみました。その一部を紹介します。
日出がAM5:30よりも前だったのは177日もあります(一番早かったのは2022年6月13日で4:24:25 AMでした)。日曜日は25日ありました。この期間だけでも運動公園の利用時間を2時間早まれば(つまり、7時試合開始とする)、試合数を稼ぐことができるのです。
例えば荒川総合運動公園だったら6会場あるので150試合増やすことができるのです。
では、運動公園の利用開始時間を2時間早めることは可能なのでしょうか?
さいたま市では運動公園の管理を業務委託しており、業務委託を受けた事業者が開場の時間になると鍵を開けに運動公園にやってきます。会場の時間は業務委託契約書で決まっていますから、時間を早めるためには契約書にあらかじめ盛り込んでおく必要があります。つまり、業務委託の時間が長くなるわけですから、業務委託費が増えることとなります。この費用が妥当かどうかを判断する必要があります。
現状打破のための赤松ひろかずの秘策は「スマートキー」!
次に物理的な問題です。
運動公園の管理委託業務を請け負った事業者は、公園の鍵を開けて公園を開放します。つまり「鍵」が必要となるのです。
鍵にはいろいろな種類があります。定番は番号を合わせる「ダイヤル式」と鍵を差し込んで施錠する「物理キー式」の二種類があります。現在は、「物理キー式」の鍵が使われています。「ダイヤル式」が採用されない理由は、鍵を持ち運びしなくて良いので気軽さはありますが、番号を知っていれば誰でも簡単に解錠出来てしまうので、信頼性に乏しいからでしょう。
ところが現在は第三の鍵がメジャーになってきました。それが、「指紋認証」や「スマホアプリ」などの技術を使用する鍵「スマートキー」です。例えば、さいたま市ではシェアサイクルが普及していますが、シェアサイクルはスマホアプリを使って解錠・施錠を行っています。実は私もヘビーユーザーです。
スマートキーのメリットは、暗証番号を簡単に変更できることです。例えば暗証番号が「123456」だった場合、一度返却すると「123456」を入力しても鍵を開けることができなくなります。
つまり、
(1)運動公園の管理を行う事業者から大会運営者(現場責任者)に暗証番号を通知する。
(2)大会運営者(現場責任者)が暗証番号を入力して解錠する。
(3)公園の管理事業者は解錠時間をアプリ等で確認する。
(4)大会運営者(現場責任者)が施錠する。
(5)公園の管理事業者は施錠時間をアプリ等で確認する。
(6)施錠後、同じ暗証番号で解錠はできない。
という非常に簡単なシステムで管理ができるし、解錠時間と施錠時間もデータベースに残るので、運動公園の管理委託業務を請け負った事業者にとっても管理業務が楽になるのです。
(スマートキーの例。YKKAPの「ドアリモ」。これ以外にもスマートキーは今やあらゆるところで利用されています)
スマートキー導入実現に向けて、地域の合意形成のプロ、赤松ひろかずが動きます。
現在さいたま市には「公益財団法人さいたま市スポーツ協会(以下「市ス協」とします。)」があり、正会員35団体、準会員2団体が加盟しています(令和4年8月27日時点)。
まず、市ス協の加盟団体に対して、施設利用時間変更の要望の有無をアンケート調査で確認します。
アンケート調査結果から、利用時間を変更してほしい希望があった施設に対して、利用時間を変更する場合に必要となる業務委託費の把握、及び、近隣の住人などに対して迷惑となるかどうかなどについて調査を行います。
また、現在の施設の解錠施錠方法について確認します。
その結果を踏まえ、利用時間を変更することが可能な施設を整理し、変更した場合に必要となる経業務委託費を算出します。また、「スマートキー」及び管理システムを導入するために必要な費用を明らかにします。
そしてこの調査結果を議会に提出し、予算を確保します。
まちづくり経験値99000の男、赤松ひろかずにご期待ください!